世界ではマニュアルレス(脱マニュアル化)の時代に。
2009年にiMacを買った時のことです。横浜のヨドバシカメラでMacのスペックのパンフレットをもらおうとしたら、Appleではカタログを用意していないとのことでした。
今では、パンフレットレスになりましたが、当時は家電もパソコンにもパンフレットが普通に用意されたので驚いています。
MacやiPhone、iPadを買われた方はわかると思いますが、取扱説明書はついていません。
Appleのサイトで検索すると丁寧とは言えない文字だらけの取扱説明書があります。
マニュアルはなくなる傾向にある
マニュアルを制作すると、企業のコストを圧迫しますし、ユーザーにも費用負担が増えてしまいます。
マニュアルにかかる一連のコスト
- 制作コスト(新規制作ための企画、デザインなどの人件費など)
- 更新・維持コスト(手直し、郵送先の管理などの人件費など)
- 印刷コスト(紙代、インク代など)
- 発送コスト(郵送費など)
- 教育コスト(従業員や顧客への教育費など)
世界的にはマニュアルレス(脱マニュアル)傾向になってきます。そもそも人が理解できるのは直感的な操作ですので、開発時に機能を絞りシンプルにしておけば問題ありませんし、困った時にWEBマニュアルを見れればOKです。インターネットの普及やスマートフォンの発展により、マニュアルレスになってきています。
アイリスオーヤマや無印良品はシンプル化で、マニュアルがなくても使えるようにしているのも特徴です。(マニュアルはありますが見なくても十分に使えます。)
マニュアルがない会社
マニュアルがない会社の一例です。
※補足のマニュアルはWEBマニュアルにあったりします。さらに検索するとブログなど解説記事も豊富です。
- Apple
- Google(YouTubeを含む)
- Facebook、Twitter、Instagram、
すべてが直感的に扱えるユーザーインターフェース(操作画面や操作方法)になっているためにマニュアルが不要です。多機能であってもマニュアルがあると煩わしく感じます。
WEBサイトツールであるWordpressも昔はクラシックエディタからブロックエディタが主流になり、直感的に操作できるようになってきています。
マニュアルに文字がない会社
マニュアルでは、文字によって解説しています。家具の組み立てなら図解で十分だと考えたのが、IKEAです。
- IKEA
IKEAはスウェーデン発の企業ですが、全世界に展開しています。言語ごとにマニュアルを作ると膨大になりますし、各国向けにマニュアルを付け加えると管理費用がかかってしまいます。
オーストラリア、オーストリア、ベルギー、カナダ、中国(本土)、クロアチア、チェコ共和国、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、ハンガリー、インド、アイルランド、イタリア、日本、オランダ、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、ルーマニア、ロシア、セルビア、スロバキア、韓国、スペイン、スウェーデン、スイス、イギリス、アメリカ、バーレーン、サウジアラビア、エジプト、カタール、アラブ首長国連邦、クウェート、モロッコ、ヨルダン、トルコ、ブルガリア、キプロス、ギリシャ、マレーシア、シンガポール、タイ、イスラエル、中国(香港)、インドネシア、台湾、ドミニカ共和国、スペインの諸島、アイスランド、ラトビア、リトアニア
マニュアルレス(脱マニュアル)化のためにすること
①プロダクト(製品やサービス)をシンプルにして削ぎ落とす
何度も説明が必要なものは、シンプルとは言えません。
トレジャーニーもサービスをシンプルに削ぎ落として、どうしてもマニュアル化しないといけないところは、「WEBマニュアル」にしています。
②WEBマニュアルにする
このブログ自体がWEBマニュアルになっています。トレジャーニーではコンサルティングやWEBサイト制作のレクチャーをしていますが、ブログをWEBマニュアル化することで、労力削減されています。
もしわかりにくい表現や補足が必要あれば、ブログの記事を書き換えます。PDFにして配布してしまうと、再送付が必要ですし、顧客はどれが最新版かがわかりにくくなります。
プロダクト(商品やサービス)開発時にはマニュアルレスを意識してみましょう
東京オリンピック2020では、選手村のエアコンが使いにくいと話題になりました。日本製のエアコンで、日本語でしか書いていないという問題でした。
アパホテルで導入されているエアコンは、直感的操作で感動しました。機能が削ぎ落とされていました。
- エアコンのONとOFF
- 温度管理
- 風量調整
- 風向き
- タイマー
言語に左右されずに直感的に操作できるようにシンプル化していましょう。